2018/9/7 九日目の記録 波止場のWS

6日にオフを挟み、7日の波止場のWSの記録です。
この日は、内野儀さんによる講義と松島誠さんによる身体ワークショップ、そして神奈川芸術劇場への舞台裏などの見学を行いました。


ー10時2Fスタジオ、午前のワーク開始
【内野儀さんWSクラス】
本日の午前は、内野さんによる座学のワーク。
ー講義内容

「実際に社会に影響を及ぼす力を持つパフォーマンスを計画する役割を演劇祭は持っている。」

・神里雄大とチョイカファンの作品を「観光客の目線」でみる。そこから価値があるものはなんなのかを考えていく。
ここでいう「観光客」というのは、アップデートされていく観光客概念についてであって、観光客は無責任で地元の事には関心がない者たちという事ではなく、観光客を能動的な主体性のあるものとして再構築していく。偶然性や誤配を通して、全体的な数学的モデルにした世界から外れる、そういうイレギュラーはパワーを観光客は持っている。 
・ナショナリズム・リベラリズム。いまは世界のどこにいても、文化的なつながりに割と触れられて、土着的な文化というものをナショナリズムとして簡単に受け取ることができる。誤配が発生することで、両極端な世界に振れてしまうのを防ぐが、難しいのは、誤配は意図的に流せるということである。
対話の可能性を自らふさいでしまっているから、日本のマジョリティには届かないであろう。つまり、良い作品、一貫したある種の思想が保たれた作品は、アジアでは機能しない。
民主主義はリベラリズムに立脚しているわけだが、いまは基本的な人間像というものが昨日していないから無意味なのである。
観光客や演劇の中で、この「誤配」というものがどういう機能をするか、考えて頂きたい。
・芸術家のカリスマ性などを求めることから我々は脱し、そうではないものを劇場などに求めるようになってきている。
「感動」というのが演劇のメインストリートでは重要で、「感動」をしたことにお金を払う、という構造になってきている。しかし、環境も変わってきて、「観客がただ劇場に座って安全に消費をする」というのでは満足しなくなった。マーケットは「体系」を売る。何かを実際に経験する、という機会を購買している。

SNSが発達することによって、そこにある種のバーチャル世界ができて、観客、演劇人、評論家みんなが作り上げる演劇の世界が築かれている。何がいま「新しい」と思われているのか、なにがおきているのか。Twitterでだれだれをファローすればわかる、というそういう新しい世界がこの10年でできている。これは、とても閉じられた世界だ。
チェルフィッチュの岡田としきが出てきた2005年あたりからまた顕著になる。新しいものを作る人は、いろんなものをぶっ壊して構築しようとする人がおおいけれど、彼は全然別の所で違うものをつくった。
つまり、彼は「へらへらしている」。
岡田さんの舞台の新しいのは、あの舞台では「交換されているもの」が違って、おそらく「再現する」舞台ではない。ドラマ性とか、そういうものを否定している。それは単に自分にとって納得のいくようにつくったからで、 とにかく、彼の出現で分断され、それがいまも続いている。 
これからみせる神里雄大の作品も、いわゆる「いい演技」を全く求めていなくて、平面的で、ある種空虚さがある。小学校の講堂のステージをつかって、大道具などのとてもチープに作ってある。

シンガポールのチョイカファイ。土方巽との、ある意味「無責任」はかかわり方は「観光客的」である。イタコで土方巽の霊を降ろして一緒に作品をつくる、という作品。また、土方巽にインタビューするという映像をうしろに流している。土方の動きをアバターにやらせるものもる。このとき、アバターの方がはやく動く、ということなんかも起こったりする。土方がすごく、神格化されてしまったことを茶化している。最後は「舞踏マントラ」を映して終わる。冗談であり真面目、とても汚いけれど神聖、この部分はこうとかではなく常に対の面が同居している。
これは土方を脱構築するとかそういうことではなく、観光客的にとらえて作品を作っている。
神里雄大とチョイカファイの違いとえば、おそらくチョイカファイの方は演劇祭の場でどういう観客か把握して意識しているが、神里さんはそういうものとは違うことを優先している。

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ー13:30 2Fスタジオで午後のワーク開始
【松島誠さんWSクラス】 
●ウォーミングアップ
・バナナロール
●動きのリサーチ
・ひじとひざ
動きを作るのに沢山方法はあるけれど、今回はひじとひざを動かして動いてみる。
そして、「肘が動いた後に、その先の手がのびる…」など、そういう動きの流れがつくられてくる。その流れをリサーチすると、どんどんとやったことのない動きなどがでてくる。自分の身体をリサーチしてみる。
・右ひじ、左ひじ
それにどんどんと、・左ひざ、など条件をたしてゆく。・左の膝
・両ひざだけ。※下半身のとき、どうしても下をむきがちになってしまうけれど見ない。
それで移動をしてみる。
・足の裏
「足のつきかた」このつき方によって、立ち方の感覚は大きく変わってくる。この立ち方の組み合わせで遊んでみる。
今度は、仙骨が動いていろんな動きをしてみる。部屋のはしから端まで歩いてみる。動かすのは仙骨だけれど、それに影響されて身体の他のパーツも動く。もっと楽に、こわばらない。
「部屋のなかで、なにかものを取りにいく」というのを、普通と違った身体をつかってやってみる。違うクリーチャーがものを取りに行くように。手以外のところで物をとる。
ムーブメントに、リアリティーを持たせることが重要。パフォーマンスをみせているのではなくて。
・二人一組にわかれて一人が身体をおしてあげる。無重力の空間にいるように、押された方はその力を受け取るままに身体を動かす。外からの力が加わらない限り、その力が身体の中で作用し続ける。宇宙に漂うよう。
※押す人はどっちの方向に、どれくらいのパワーで押してあげるかちゃんと教えてあげる。
※押された人は、それをごまかさないで受け取ってあげる。無理な要求でもなんとかやろうと試みる。
3人でやる。2人で押し、あるところで身体の上に何かオブジェを置いてあげる。
●素材3人、1人マニピュレーターでやってみる。
触って操作をしてあげるのは一番物理的な方法。操作をする人とされる人。この関係は人と人だけに限らない。例えば照明を消したりつけたりする。例えば視線や音を送ってやる。
何かを受け取るということ。相手のシグナルをどうとらえてマニピュレートされるのか。する側もいろんなマニピュレートがあるということをどんどん見つけてみる。
【インフォメーション】
5時に下に集合。バスに乗ってKAATへ。
階段に置いてある段ボールをこの中にいれる。みなさんに舟を作ってもらいます。一人一艘。
材料は段ボール。色は塗らない。ただ紙を貼ったりテープを貼ったりは可。
50㎝くらいから100㎝くらいの立体で、実んが乗るためにつくるではない。
作業場はロビーではなくスタジオで。10日に信さんのWSがあるので、それまでにつくる。
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【KAAT見学】
・館長の間野さんにお話しを伺う。日本で唯一の、技術畑の館長さんで信さんと作品をいくつか一緒につくっている。
本日は安田さんが案内をしてくださいました。


WHARF workshop 2019

アジアの舞台芸術にかかわるあたらしい担い手 のための「波止場のワークショップ」 “The Wharf Workshop” for uprising figures who will lead the future of Asian Performing Arts 「码头工作坊」参与亚洲舞台艺术的人为对象

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