2018/9/16 十八日目記録【波止場のワークショップ】

9月16日
<本日のスケジュール>
・客席の増席、リノの位置を変えます。貼り終わったら演出稽古へ→
・昨日の振り返り
・12:30まで返し稽古等に使う
・13:30~開場
・14:00~本番
・劇場で写真撮影
・おわったらスタジオ集合(時間は終わった後から連絡します)
・エバレーション
・そのあと打ち上げ準備(・劇場片付け班、お料理班、会場班)
(開始時間はまた後から連絡します、が9時近くになると思います)


●演出稽古
・カーテンコール歌
李さんがピアノへ行ったら、みんなは密集して顔が近づくようにあつまる。4列。
自分の一番得意な言語のときだけ歌って、歌わない時は顔を下に向ける
・最後、みんな身体を正面にして、それぞれ得意な言葉のものを歌う
(自分がはっきり歌えるものだけ。自分の位置が後ろの人を隠していないか気を付けてあげる)

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●アフタートーク内容
・「文化も言語も違うと思いますが、作品をつくるうえで一番苦労したものはなんですか?」
ウェンミン)最初は相手の気持ちがわからなかった。確かにこれは一番大変だった。だけど、だんだんとわかってくると、気持ちの通ってなかった時の誤解が溶けて行って「そういうことだったのね!」とおもしろい発見ができたり、暗黙の了解ができてくる。一つの言語だけでは、今回のような作品はつくれなかった。大変だったことですが、一番おもしろかったことでもあります。
ブレンドン)ある種の砂場のようなところに入れられると、一つの作品を作るときにお互いに反応しあわなければならない。それがフラストレーションを生むこともあったが、非常に興味深いところだったと思う。
李)いろんな講師の方が来てくださって、全て初めてのことでとても難しかった。でもそれを吸収したいと思ってWSを受け、実際に作品に取り入れる時、そうやって反映させようかと試行錯誤した取り入れ方が面白かった。
シャオイ)対話とアクションが行われることに意味があり、そこに僕たちが関わり続けることが重要。20日間一緒に暮らして、実際に毎日変わった。初日と今日も違うし、毎日変わっていった。異なった文化の人が、変わっていく流れの中で、一つの瞬間を共有することはとてもおもしろいこと。この出会いはとても大切なものだと思う。
若葉町ウォーフWSについて。信さんまとめ
・これからも、ものをつくるトライアウトとして毎年続けていきたい。
・やっているときに、どうぞみなさん見学しにきてください。
・アンケート用紙を書いてください!
千秋楽お疲れさまでした。


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●エバレーション内容
・今回のWSは、これで終わりではなく、これからも継続をしてゆくWS。来年のこの時期か少し早い時期にまたWSをやります。今年の末までに募集をかけます。
・こちらから呼ぶことも、募集をかけることもあるので、どうぞ呼びかけに答えてください。

・強制ではないけれど、このWSのポジティブな面・ネガティブな面・提案・クエスチョンを、信さんにメールで送る。それはまた共有していく(HPにアップしていきます)
WHARFのHPにどんどん更新してゆきます。Googleを介してないから中国でも見られるはず。更新が止まることもあると思うけれど、決して殺しはしないので、時々訪れて下さい。


・今回のエバレーションは質疑応答という形で行ってゆきます。
【出てきた質問】
・エミー)「他の人の意見がどうしても気に入らない時、どうしたらいい?」
・ヤグニャ)「どうすれば、グループ内のテンションのギャップを埋めて平和に過ごせる?」
・玉季)「この波止場のWSを行おうと思ったプロセスについて」
・李)「それぞれの背景がわからない、とても簡単な履歴を見て、どうやって人を選考したのか?今回の18人はとてもやり方の合った人が集まったと思うけれど、私はこれ以外はやりたくないという人がいたらどう対応しますか?昔の人は新しいものに対して拒絶をしますが、信さんはどう対応してきましたか?」
・ブレンドン)「グループでやっていて、恐らく機能しないような案を提案されたとき、取るオプションは2つあると思う。1つは「これは無理だ」と最初から言う、もう1つは「無理だと言わずとりあえずやって、結果やはり無理だった」というもの。この他になにか方法はありますか?
・エミー)「よくWSに伝統の人を呼びますが、中国ではコンテンポラリーと伝統はまず混ざり合わない。この取り入れ方を知りたいです」
・ヤグニャ)「伝統的な演劇の形を、どれだけ尊重してコンテの中に取り入れればいいのですか?伝統とコンテのバランスはどうしたらいいのですか?」
・田村)「信さんのポジティブ・ネガティブ・提案・クエスチョンを教えてください」


自分の方法を伝えるのには色々方法がある。
ティーチング、トレーニング。信さんはWSという方法を選んだ。信さんはこういう方法でつくったけれど、昨日と今日やってみて「違う」「こういう方法もあるんだ」と気が付いてくれたら正解で、うーんとなればうーんでいい。
WSという方法は色々な使われ方をしているけれど、本当はもっと慎重な使われ方をしないといけない。WSそのものは100年くらいしかまだ歴史を持っていない。(WSの発生はアメリカ。教育学者であり哲学者の、プラグマティズムで有名なドゥーイという人物が作った。その考えをもとにWSが考えられ受け継がれてきた。それがいくつかの流れに飛び火して、いろんなタイプのものができた。信さんが使っているのは、1980年代にアメリカから来たものを、アジアの人達が4,5年かけて作り替えたもの。
WSについて言えることは、WSという手法は絶対に失敗しない。それが素晴らしいところでもあるし、とても怖いところでもある。
どういうことかというと、これは非常にマインドコントロールの方法に近い。(買いたくないものを買わせるとか、ヘンな宗教に入れるとか)
WSのシラバスを習っていれば絶対成功するが、とてもとても注意深くやらなければだめ。WSの手法を使っている限り、この場が肌に合わない人でも満足する。
だから、このWSは、メソッドを伝えたくて催したものではなくて、これから作品をつくってゆくためにはどうしたらいいのか考えるためのきっかけであった。
「これは第一歩で、はじめのきっかけ。そう考えると、みんなもボクも同じ立場だった。ボクはメソッドという言葉が昔から大嫌いで、だってとてもエバってる。物を作るときに必要な新鮮なエネルギーをとても抑圧する。」
だから、このWSでは「これは使える!」というものを沢山持って帰ればいい。信さんがここで伝えたことがそのまま伝わってもしょうがなくて、持って帰ったものがその場で作り変えて生かしていってほしい。
そして、作り変えようとしたときの困難に出会った時の質問を望んでいるから、このWSを続けていく。
伝統と現代についての質問は、比較的答え安い。
本来、「トラディショナル」「コンテンポラリー」というものはない。
この概念はヨーロッパの近代が作り出したもの。何を意味しているのかというと、コンテンポラリーとはヨーロッパの伝統の現在の姿をコンテンポラリーと呼んでいる。だから、ピナバウシュの舞踊とバレエは別じゃない。身体についての考え方も基本的な訓練も同じ。サミュエル・ベケットとシェイクスピアの間にはなんの切れ目もない。
トラディショナルという言葉の本当の意味は「西洋人にとって、ヨーロッパ以外の伝統的なもの」という事。
しかし我々にとっては、コンテとはウェスタンのことであり、伝統とは自国の昔のこと。だから、そこのギャップが必ず出てきてしまう。
とても乱暴な言い方をすれば、日本人のやっている舞台は、歌舞伎や能の現代の姿。なぜなら日本語を使っている、日本人の身体を使っている、日本人の所作、記号、ボディランゲージをつかっている、日本人の感情を使っている。それが土台。今回のWSに来てくれた講師の方々の間にも、何の切れ目はない。
自分達の作品を作るとき、能の作品をつくるわけにもオペラをつくるわけにもいかない。しかし、(重要なのは)全くの別物をつくるわけにはいかない。そこを踏まえた先のものをつくらなければいけない。
我々はプロフェッショナルとして人間のそういうところに目を向けるべきだし、学んでいかなければならない。そのとき必要なのは、伝統とコンテを分けないという事。
非ヨーロッパの伝統は、ほとんど自分の姿を変えようとしない。あるいは、変える時、とても奇妙な変え方をする。とにかく、伝統/コンテ両方に求められることは、意識を変えていくこと。
「他人の意見との関わりについて」
演劇というものが持っている一番根本的な表現は「私はここにいます」ということ。
それはつまり「私はアナタを違います」ということ。
個人でやる芸術は比較的楽である。それが演劇になると「どうしてIm here を大勢で一緒にやらなければならないんだ!」となる。
だけど気がついたことが、例えば今日のパフォーマンスを見ているとみんなが「どうしよう、解決しなきゃ!」となって、なんとみんなが舞台上で協力しあう事か!ということ。演劇は協力する。徹底的に一人で表現したい、Im hereをやりたい人には、演劇はそもそも向いていない。
だからこそ、プロセスはすごく大切。確信がないと辛くてやれたもんじゃない。
演劇に必ずつきまとう困難。
これが辛い人は、今すぐやめたほうがいい。あるいはアマチュアとして自分の好きなものだけをやる。プロとアマチュアはここで別れる。
ブレンドンはとてもいいところをついた。プロは、無理なアイディアを受け入れたうえでブラッシュアップして返す。自分のできることをやるだけだと、そんなに難しいものではなくて、ここで相手に返せるかどうかがプロであり、その為の技術と才能。
もう1つ、この質問が信さんにとって難しかったのは、いま信さんには受け入れがたいものがそんなにないから。それは信さんの心が広くなったからということではなく、色々経験してやってみて「ああ、知っているよ」っとなっている時に、全然知らないものを見れるのがすごく楽しいから。
だから、もしかしたら今回のWSで一番得したのは信さんかもしれない。
では、時間になったのであとの質問は後程!


・舞台バラシ班(劇場で岡島さんと一緒にバラシ)
・お料理班(モリメシのお手伝いか、ウェイウェイ中華隊)
・会場班(うんと楽しくする。別途のお金でお酒をそろえる)
みなさん、それぞれ班にわかれて、打ち上げのパーティーの準備をしましょう!

WHARF workshop 2019

アジアの舞台芸術にかかわるあたらしい担い手 のための「波止場のワークショップ」 “The Wharf Workshop” for uprising figures who will lead the future of Asian Performing Arts 「码头工作坊」参与亚洲舞台艺术的人为对象

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