波止場のワークショップ記録②。佐藤信ワーク③から⑦

前回から引き続き、佐藤信さんのワークショップについての記録を公開します。
以下、7/19~のワーク③から、創作前の⑦コマのワークまでの記録です。


2019/7/19
【18:00~ 信さんワークショップ③】
午後に行われた内野儀さんの座学を終え(後日記載)全員1F劇場に集合。
午前中に行った発表をブラッシュアップして、再度行っていく。
☆信さんのWSの3つの要素
WSをするとき、常にある要素がある。
①自由
②即興
(そして、即興とはなにかを考えるのがこのWSでもある)
そして今回は、ここからもう1つ進めていきたいと考えているのが3つめ
③作品としてブラッシュアップ
そのためになるべく細かく質問していくし、質問をしてほしい。
☆発表
昼に行った発表を、同じ順番で行う。
ただし、発表者はブラインドウォークで使った目隠しをしてやる。
その時、ぶつかりそうなど危ないときは、ブラインドウォークのペアだった人がとめてあげる。
このとき、目隠しした本人の後ろでは、プロジェクターによって写真が映される。
これは、ワークショップ応募時に提出した「自分の家から半径500m以内の風景」という課題の写真である。

この日のワークショップは発表で終わり。
次回、これについてのエバレーションを行う予定。


2019/7/20
【10:00~ 信さんワークショップ④】
午前、全員劇場へ集合。
☆ウォーミングアップ 
今日の担当者:寺越
・ペアになる。部屋中を歩き回り、BはAの後ろをついていく。
・ペアのBはAの歩き方をまねて歩く。
・BはAのここが面白いというところを、誇張して歩く。
なるべくオーバーに、おもしろく!
・Aは抜けて、Bだけ歩く。BはいないAの真似をつづけて、Aは誇張された自分の動きを眺める。AとBチェンジ!
☆エバレーション
・椅子を出して円になる。
一人で動くと、どうしてもインサイドで動いてしまう。もっと外側から、外側から、影響をうけるのを待つことが重要である…。
各、思ったことを言いあっていく。
・ミシェル:自分の中にあるものをどう表現しようかずっと迷っていた。だけど、外部からの影響を受けてどうリアクションするかが、重要なのだなと思いました。私は、ネットなどテクノロジーな社会で便利な世界に慣れ親しんでいて、舞台上で不自由を感じることが多い。でも、その不自由も一つの表現だと思った。
・リスワティ:私たちはそれぞれ違う国から来ているけれど、アジア人としてやはり共通するところがあると思いました。私たちは一人一人、タフで賢い、それでも違う誰かを必要としているのだなとかんじました。
これから考えていくこととして、アジアの演劇はこれから先どう作っていこうかということを考えています。
ジェンチョン:自分の演技ですが、リズムをつかめず、もう少し止まるところがあってもよかったなと思いました。
アイマスクをしていると、観客や後ろの映像が見えないので、自分のなかで解決しようとしてしまい、空回りしてしまった気がしました。
ジア・イー:気づいたことが、観客と親密な関係をつくることがとても好きなのだなと感じました。目隠ししているときの方が、より一層、観客の方に立ち返って考えることが大切だと感じました。私にはちょうどよくても、観客には長すぎたり、退屈な時間になっていないかなど…。
ロンジュン:まず、私は自分がやることに対して、自分に対する理解がとても深まりました。目隠しをした時、例えば椅子の位置などはっきり自分でわかることができました。心配はというと、四隅のところに何があるかは把握していなかったのですが、それはペアの人が守ってくれるという安心感があったので問題ではありませんでした。
でも目を覆っているので、観客を見る事が出来ず、自分の動作が美しいかどうかわからず戸惑いました。
そして、目を覆っているがゆえに、とても大胆に、いつもより自由に何でもできる感覚がありました。
ミラ:普通のときは、聞くと見るの比率は見るの方がほとんどですが、目隠しをした時、聞くの感覚が耳だけではなく身体で聞いている感覚になりました。そのように、感覚に集中できる状況は、自分が考えている事、空間を模索することが、よし精密にできる感覚がありました。そして、観客やパートナーが、自分をとても受け入れてくれている感覚をうけとれて、それがとてもよかったです。
シユウ:アイマスクをつけたことで、より開放されたように感じた。見えない場合、他の部分をつかって自分の演技を調整しなければいけない、それによって、より豊かになった気がしました。ただもっと細かく、もっと正確に、それは昨日の段階ではたりなかった。
花をプレゼントするところがありましたが、目が見えているときは色々とやらかすことができましたが、目隠しをすることで、観客との交流がより親密にできるようになった気がします。音楽は、ぴったりなときもあれば、私には全然あわないときもあり、ここもチャレンジしなければいけないところだとかんじました。
貴美:みえなくなると、見えた時自分がどれだけ色々貰っていたかに気が付いた。見えなくなり、自分がただ、やる、やる、と自分の行動にただ集中した。
そしてステージがとても広くかんじた。見えている時と、見えていない時の、自分のスピードの違いをかんじた。また、音にとても影響され、お客さんのリアクションにとても導かれる感覚があり、作品が自分のもとから少し離れたきがした。ただ、もっと音楽と共存することを楽しめたらと思った。
ロンジュン:まず昨日は、とても怖くてなかなか動けなかった。なにか意味のある動きをしなければ、と思ったが、振り返ると、意味のない動作を沢山してしまったなと反省した。うごかないとバツがわるいとおもってしまったのです。
タイフォン:まず単純に、俳優って大変だなあと思いました。ただ、音楽を入れてくれて、様々な影響をうけられたので、それはとてもよかった。
初夏:自分は演出家なのだけれど、今回のWSで俳優が舞台にあがる前と後なにをしているのか見たかった。だけど、実際自分が立つと、舞台の前とか後とか見てる暇ない。舞台の上で解決しなければいけないことがたくさんあります。ひとつよかったなと思ったのが、何人か2列目の客席に入ってきたとき、みんなぶつからないようにものをどけたり協力した。全体でつくっている感覚がよかった。
寺岡:見ている側とやる側の境界線、どうしたらまじりあえるかを考えていた。そこには色々なセレクトがあり、それらは間違えるとすごく暴力的になったり不快感になるなと思った。
扉をあけたときものすごく怖くて、終わるまでずっと怖かった。どうしてか考えてみた時、いままで自分がやったWSは日本、もしくは英語が主だけれど、今回は全く言葉がわからない中国語が主体で、異国にきたみたいで、言語を封じられている気がして、とても怖かった。
だけど、やっていくなかで、みんな助けてくれて、怖いと思っているのは自分だけだ!と感じた。そして一番最後、ウェンミンと喫煙所でどうして最後乾杯してくれなかったんだ、と文句を言ったら、ウェンミンは乾杯しようとしてくれていたのに、目隠しをしていたせいで全然違うところに自分がやっていただけだと気が付いて、最後誤解がとけた、ウェンミンありがとう。
ウェイウェイ:あらためて思ったのは、見えなくなると、自分の中のリズム、方向がバラバラになってしまった。見えなくてもコントロールできないといけないと思った。
ウェンミン:午前中3つ、4つのポイントを考え、自分で構成を考えました。アイマスクをつけると、自分がみえないだけなのに、みんなからも見えていないようなきがした。そうすると、より自由になった気がして、そのポイントとポイントの間に、より自由に色々できたきがした。そしてペアのことを、とても信頼していたので、なにしても安心、安全な感覚があった。
最初ブラインドウォークをしたとき、ずっと走っていた。そのときとても信頼感が生まれた。
それから、目が見えない時は、触った感触を感じました。みんなのことを触った時、似ている部分と違う部分がわかった、それは舞台の上で親しみを感じるのと似ていて、そういう繋がる部分があるから自分達は親しみを感じるのかもしれない。


 以上が、発表についての参加者からのエバレーション。
ワークは早速つぎへすすんでいきます。



☆パフォーマンス
テキストを読んで、パフォーマンスをつくってもらう。
全員くじをひく。
くじでひいた番号はテキストの章の番号
2つの章が書いてある人は、2つ作ってくれても、2つを重ねても、どっちか1つをえらんでもいい。
→2時半から発表。

☆発表
① 貴美
① リスワティ
② 寺越
② リーファ
(ここから同じ番号一人づつに変更)
③ 建成 ジェンチョン
④ ミラ
⑤ タイフォン
⑥ タイフォン
⑦ 初夏
⑧ ウェンミン
⑨ ウェンミン

本日のワークショップはここで時間がおわる。
発表のつづきは、また次回行う。


2019/7/21
【10:00~ 信さんワークショップ⑤】
☆本日のウォームアップ担当:ジア・イー
・しゃべるのは禁止。それぞれ想像して、年齢順に並んでみましょう。(予想して、正直に)
・さっきより急いで、今度は身長順にならんでください。
・バラバラに部屋中を歩く。そして一瞬で円、直線、ひとかたまり、の3つの形をつくる。
・円になり、どちらかの方向に小走りで走っていく。誰かが方向をかえたら、みんなも従って方向をかえる。
・また、誰かがジャンプをしたら全員でジャンプをする。
・だれかがストップしたら、みんなもストップして、かたまりの形をつくる。
☆発表
前回のつづきで発表を行っていく。
三番から
③ミシェル
④ジア・イー
⑤⑥シュウ
⑦ウェイウェイ
⑧ロンジュン

これから共同作業がはじまるけれど、それぞれのいいところを邪魔しないようにするのが1つ。
ひとりひとりの目標は、いま自分がやった表現方法とはできれば違う、もう一つも方法をみつけることである。
自分のなにかを壊さずに、もうひとつ見つけるというのはとても難しい。
いまは、自分が、相手がもっているものを否定しないでつくっていく。
そして大体は、自分が欠点だど思っているところが、一番のいい点で、
得意だと思ってる点が克服しないといけないところだったりする。
そんなことを考えながら、共同でつくっていきましょう。

☆彫刻
・くじびきをしてペアをつくる。
寺越・初夏
リュウ・ロンジュン
ミラ・ジェンチョン
リーファ・ミシェル
ウェンミン・タイフォン
ジア・イー・貴美
ウェイウェイ・リスワティ

どちらかが彫刻家になり、片方は粘土
一つ目のテーマ「闘い」
作り終え、彫刻のみステージに残る。
そして粘土の人はその格好のまま「闘い」と反対のタイトルを考え、ゆっくりと変化していく。
彫刻家はそのニュアンスをくみ取り、ステージへ行って修正してあげる。
できた彫刻はまたゆっくりと、はじめの彫刻へ戻る。このときは、演技者として内面のエナジーも一緒に変化させて、動かしていく。
交代。テーマは「青空」

☆オブジェ
ペアと向かい合うように並ぶ。A:B。A組とB組で、ひとつのオブジェをつくる。
相談せず、だれかがポーズをつくり、それにつづくように、加わってつくっていく。
もしくは、だれかが彫刻家になって直す。
テーマ「スラム」
テーマ「舟」
テーマ「塔」
最初のテーマから、順々にオブジェを変化させていく。スラムができたと思ったら、舟へ移行、舟から塔へ。オブジェができたら動いても良い。

アドバイスとして
全体でストーリーをうむとき、自分から離れてコントロールをするほうにまわると、全体の動き、空気が生まれなくなる。部分的に直すと、全体の空気は生まれなかったりすることがある。
午後は別の人のワークとなるので、ここで本日のワークはおわり。
つづきは、またあしたの午前のワークで行う。


2019/7/23
【10:30~ 信さんワークショップ⑥】
☆軽く、信さんによるウォームアップ(起床準備?)
・指を一本ずつ動かして、開いて、とじていく。
・身体の中に水があるイメージをもつ。その水をどんどんと波立たせ、ジャンプしながらちゃぷちゃぷと波立たせていく。大きく。やがて、だんだんと静まって、また水が静まるのを待つ。
☆本日のウォームアップ担当:ウェンミン
陰と陽ゲーム
隣の人に「陰」と言ってやじるしをつなげていく。途中「陽」と言われたら、隣の人は
ヤァと言って、離れた人にやじるしを飛ばす。
飛ばされた人は「アァー」と言って、やられたみたいに後ろに吹っ飛ぶ。
☆ワークショップ
今日と明日とつづけてワークをしていく。
前回はオブジェをつなげていくというワークをしたが、
今回は4人か3人のチームをつくって行う。
作る人は1人、先に肖像の名前を付ける。そのほかの人が1人ずつ舞台に出てきて肖像になる。そして最後に彫刻家も加わる。
イメージは「やってきた人」のテキストから考える。
・チーム
① 寺越、ミシェル、ウェイウェイ
② 貴美、初夏、リスワティ、ジア・イー
③ ウェンミン、ロンジュン、タイ・フォン、リーファ
④   シュウ、ミラ、リーファ
パフォーマンスを考える時間をしばらくとる。
45分後、発表。

☆発表
どれもとても面白かった。2つアドバイス
① 肖像になった瞬間の力強さ。静止でも、もっとエネルギーのある身体。やってる人はその瞬間確信をもつ。肖像から抜けて、次へうつるとき。形とエモーショナルの違いを感じる。
② 動く合図は必要ない。誰かが動きはじめればいい。
あしたは、ワークで演技のテンションについてやっていく。
今回の午前のワークはここまで。午後は違う人のワークがあるので、つづきはあした。


209/7/24
【10:00~ 信さんワークショップ⑦】
☆今日のウォーミングアップ: ミラ
・部屋中を歩き回る。
・すれ違った人の名前を呼ぶ。
・頭の中で2人決めて、3人で三角形になっているように歩く。
・今度はペアになり、ペアの影を踏もうとする。そして自分の影はふまれないようにする。
・ペアになり、一人がうつぶせになり、寝ている人の関節をひとつひとつ広げてゆく感覚で身体をほぐしてあげる。
マッサージをする人は、自分の呼吸をあわせてほぐしてください。腰のところも、空間をつくるように撫でてください。
☆テンション
まず半分にわかれてトランプをひく。トランプに書いてある数順に一列に並ぶ。
初めの人が、例えば泣く。その感情が伝わったら、隣の人が、それよりもう少し泣く。それをつづけて、どんどん大きくする。形だけでやらない。
わかったらすぐに隣の人は移る、あまり長すぎない。
エモーショナルなテンションを高める。
パフォーマンスは、自分が誰かのかわりにやっていることでああることを自覚する。
・泣く
① ウェンミン、ロンジュン、リスワティ、寺越、タイフォン、ジャンチェン、ミシェル
・笑う
③ ジア・イー、リーファ、ミラ、シュウ、貴美、初夏、ウェイウェイ
☆昨日のつづき。
40分間チームにわかれて肖像の創作をしていく。
今日はテキストの6からイメージしてやっていく。
順番に発表していく。

☆インフォメーション
パーツがだんだんと集まってきたので、あしたから創作を組み立てていこうと思います。
ここに松島さん、啓子さんの身体のワーク
飯名さんのときにつかった手紙は使うので、各々内容を覚えてください。


今回はここまで、信さんワークショップ⑦のコマまでを紹介しました。
次回以降から、よりテキストの内容に沿ったワークなっていき、クリエイションへとつながっていきます。
信さんの最後のワークから、クリエイションの内容については、また後日載せる予定です。
2019/8/22

WHARF workshop 2019

アジアの舞台芸術にかかわるあたらしい担い手 のための「波止場のワークショップ」 “The Wharf Workshop” for uprising figures who will lead the future of Asian Performing Arts 「码头工作坊」参与亚洲舞台艺术的人为对象

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